* About POCKET HEART *

 

心に残る優しい音色、聞こえますか。

きっと貴方なら大丈夫…… 心の扉開けてごらん……。
とっておきのHEARTFUL FAIRY TALES、お届けします。
(キャッチコピーより...)
 
コミック単行本の"POCKET HEART"は、エニックスの少女向け?コミック誌"ステンシル"に全3話で連載されたお話と、それに先立って"リデルとネジ"のタイトルで掲載された番外編的読み切り作品からなっています。
設定は少し異なりますが、いずれも、のどかなヨーロッパ風の田舎を舞台に、修行の身である青(少)年と、小さな双子の妖精"リデル"と"ネジ"の心のふれあいを描いた、心温まるほんわかハートフル・ストーリーです。
吉崎あまね先生にとっては掲載2作目にして初の単行本だそうで、事実上のデビュー作ともいえるでしょうが、絵・ストーリーともに、新人さんとは思えないほどのすばらしい作品だと思います。
ここでは主に本編"POCKET HEART"について、簡単にご紹介しましょう...

+ あらすじ +

ある山奥、オルゴール職人達の住む村に、有名なオルゴール職人のアボットさんが生前住んでいた家があります。
ところがその家には良くない噂がありました。怪奇現象が起こるのです。
そこに住むのは、かわいい妖精"ブラウニー"の双子、"リデル"と"ネジ"。普通の人たちには見えません。
実は彼ら(主犯リデル?)が、アボットさんとの思い出を壊されたくなくて、越してくる人たちを驚かし追い出していたのです。
そんな小舎に、ある日越してきたオルゴール職人を目指す青年"エルム"。リデルはまた、なんとか追い出そうとしますが、一向に去る様子はなく住み込んでしまいます。エルムに不信感を持っていた二人も、やがて彼の純粋な職人への想いに、しだいに心を開いていきます。

淋しいことや辛いことがあっても、時に励まし、時になぐさめられ、そのたびに心の奥に閉じこめた悲しみを乗り越えてゆくのです…

+ キャラクター紹介 +

リデル

双子の妖精(本編ではブラウニー、読み切りではエルフ)の男の子。7歳。
番外では好奇心旺盛で純真な男の子なのに、本編ではちょっと悪ガキっぽい。
だけどアボットさんへの思い入れは人一倍。
大の牛乳好き。

ネジ

双子の妖精の女の子。
しっかり者で、ちょっとお姉さんっぽい。
スランプに陥ったエルムの元気付け計画を行ったりする姿が、とっても健気。
こちらも牛乳好き。

エルム

本編の主人公。
穏やかで、ちょっと天然。
時にその無神経さが二人を傷つけてしまうこともあるが、
心を閉ざすリデルを受け入れるおおらかさを持っている。

ナギ

読み切り編の主人公。
自尊心の強い秀才タイプの少年。
魔導士の修行の最終試験としてエルフの村に赴き、
そこでなぜか妖精二人の子守をさせられるが…

アボット

リデルとネジに心から慕われていた、名高いオルゴール職人の老人(故人)。
すばらしい腕とともに、ユーモアと優しさも持つ人物。

ガブ

いつの間にかネジのもとに居着いてしまった、ぶち模様の子犬。
リデルとはちょっと仲が悪く、怒るとリデルを「ガブ」ッとやる。
やっぱり牛乳好き。

 
とまあ、拙い文章ですが、こんな所でしょうか。こうやって書くと何だか悲しい話に思われるかも知れませんが、実際のお話は明るくほのぼのとしたタッチで、ほほえましいギャグも多く、決して暗い雰囲気ではありません。
何だか懐かしいような気持ちが心の奥からこみ上げ、ほんわかと優しい気持ちになります。
温かく優しいタッチの絵もとてもきれいで、眺めているだけで心和まされます。(主観入ってしまいましたね…)
「漫画臭さ」もなく、子供から大人まで、童話のような感覚で楽しめる名作だと思います。
 
タイトル POCKET HEART(ポケットハート)
著者 吉崎あまね 先生
発行 株式会社エニックス(現:スクウェア・エニックス)
掲載誌 月刊 Stencil(ステンシル) ※廃刊
連載 2001年 8〜10月号(全3話)、
3月号(タイトル"リデルとネジ"/読み切り)
単行本 一巻完結/定価552円(税別)/B6判/141ページ
2001年10月27日 初版発行
2001年12月27日 第2版発行
ISBN: 4-7575-0571-X
参考リンク Amazon 素晴らしいレビューあり!
楽天市場
Yahoo!ショッピング
※現在、版元絶版となっているようで、新刊購入は不可です。
古コミック店や、Amazon等の中古市場で、古書は出回っているようです。

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